大腸カメラ
大腸カメラ
大腸カメラは、専門的には下部消化管内視鏡検査と言います。肛門からカメラや処置用の器具がついたスコープを挿入し、大腸から小腸との接合部周辺までを、映像によって直接観察することができます。腸内の状態を詳細に観察し、炎症や潰瘍、ポリープの有無などが確認でき、さらに、ポリープの切除や疑わしい組織の一部を採集し、病理検査を行うこともできます。検査時間は処置や患者様それぞれによって異なりますが、検査のみであればおよそ15分程度です。当院では、できる限り患者様の負担を軽減した大腸カメラ検査を行っております。お気軽にご相談ください。
など
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便潜血検査は、目に見えないほどの出血がある早期がんなどの発見に有効な検査です。しかし、便潜血だけではポリープや初期に出血のみられない陥凹型の大腸がんなど、判断できない疾患・状態もあります。そのため、当院では便潜血検査が陰性でも、以前ポリープがあると言われた方は定期的に大腸カメラ検査を受けることをお勧めしています。
1.検査準備 |
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検査予定の2日前になりましたら、毎食消化の良い食事を心がけてください。検査前日の夕食は21時までに済ませてください。 |
2.検査当日 |
検査当日は朝食を摂らずにご来院ください。水分に関しては、水やスポーツドリンクなどを適切に摂ってください。 毎日飲むお薬については、事前に医師に相談して許可の出たもののみ内服してください。糖尿病薬等、当日はお控えいただく薬もございます。 ご自宅で下剤を使用する場合は、朝7時から服用を開始してください。1時間で1ℓを服用、2時間で飲み終えるペースでお飲みください。 下剤服用後の便の状態を来院時にお伺いしますので、回数や便の状態などを記録してください。 なお、当院で下剤の服用を希望された方は指定の時間にご来院ください。 |
3.ご来院 |
ご自宅で下剤を使われた方は、検査時刻の30分前にご来院ください。大腸カメラ検査では検査衣にお着替えいただきますので、着替えのしやすい服装でご来院ください。 受付後、看護師がその日の体調などについて問診し、スタッフが更衣室にご案内します。貴重品などはロッカーにお入れください。 |
4.検査開始 |
検査着へお着替えを済ませていただいたら、スタッフが検査室にご案内します。検査用のストレッチャーに横になっていただき、血圧、酸素濃度のモニターを装着していただきます。通常は左側を下にして横たわっていただきますが、手術後などで向きに不自由がある場合は、遠慮無くスタッフにご相談ください。 鎮静剤を使用する方は、点滴を入れてから鎮静剤を投与します。麻酔・鎮静剤の効果を確認して、検査を開始します。 検査時間は、検査のみの場合、15分程度です。なお、ポリープの切除や組織の採集を行った場合は、30分~1時間程度かかることがあります。 |
5.検査終了 |
鎮静剤を使用した場合は、検査終了後、ストレッチャーに横になったままで、スタッフがリカバリールームへと移動します。鎮静剤がしっかりと醒めるまで1時間程度、ゆっくりとお休みください。鎮静剤を使わない検査の場合は、そのまま検査結果の説明となります。 |
6.検査説明 |
内視鏡検査の結果は、検査終了後に検査時の映像をお見せしながら、わかりやすく説明いたします。ただし、組織を採取し病理検査を行った場合は、結果がでるまで数日から1~2週間程度かかりますので、後日ご来院いただき、病理検査の結果をご説明します。 |
当院では日本消化器内視鏡学会が認定している内視鏡専門医である院長が、内視鏡検査を行っています。これまでの豊富な経験に裏づけられた確かな技術で、患者様に苦痛の少ない、正確な検査を提供しております。安心してご受診ください。
日本の内視鏡検査技術は世界一と言われており、機器も日進月歩で発達しております。当院では、患者様にご満足いただけるよう、より苦痛の少ない、迅速で精細な診断が行えるよう、最新鋭の内視鏡検査機器を導入しております。
大腸は大きくお腹を取り囲むように曲がっているため、ファイバーが曲がり角を通過する際に苦痛を感じてしまうことがあります。そのため、鎮静剤を使ってリラックスして受診していただくことをお勧めしています。その場合、検査終了後も1時間程度、リカバリールームでお休みいただきます。鎮静剤の効果が切れ、しっかりと覚醒しましたらご帰宅となります。
また当院では、鎮静剤を使わない検査をご希望の場合でも、医師の高い技術で患者様の苦痛をできる限り減らすことのできる、軸保持短縮挿入法という方式を使ってスコープの挿入を行っております。安心してご受診ください。
大腸のそれぞれの曲がり角をスコープが通過する際、腸は圧迫されるなどで傷みや、何とも言えない不快感を覚えることがあります。こうした刺激を可能な限り減らすために、当院では、「軸保持短縮法」という技術を使用した検査を行っています。これは、腸をアコーディオンのように手前に折りたたんで、できる限り曲がり角をまっすぐに伸ばしながら挿入していく方法です。腸の長さや曲がり方は個人差が大きく、高度なテクニックを要求される技術ですが、これによって患者様の苦痛は大きく低減されます。
腸内は、全体にくねくねと曲がっている上、しわやひだなどもが多い構造になっています。そうした腸壁に病変がないか発見するために、腸内に気体を送り込んでしわなどをまっすぐに伸ばしながら検査を行うことになります。通常の検査では、この気体として空気を送り込むことが多いのですが、その場合検査後にお腹の張りが残ることになり、大腸カメラ検査の不快感の一端となっています。当院では、そのため身体への吸収が空気の200倍も速い二酸化炭素(炭酸ガス)を使用して検査を行っています。炭酸ガスは身体に吸収されると、そのまま呼気に混ざって体外に排出されますので、検査後にお腹の張りを感じることがなく、快適で安全に検査を受けていただくことができます。ただし、肺気腫など一部の肺の疾患がある方は、炭酸ガスは使用できませんので、予めご了承ください。
検査が初めてで下剤の使い方に不安がある、家から病院までの移動が心配だ、などの不安がある方に安心して検査を受けていただけるよう、当院では院内で下剤を使用していただけるスペースを確保しております。
当院では、鎮静剤を使用した大腸カメラ検査を行っています。鎮静剤を使用した検査では、ストレッチャーに寝たままで検査が完了し、そのままスタッフがリカバリールームにお運びしています。鎮静剤の効果が切れるまでゆっくりとお休みください。
検査の結果、大腸ポリープが発見されることがあり、放置してしまうとがん化する恐れもあります。当院では、大腸ポリープを発見した場合、その場でポリープ切除を行っています。日帰り手術ですので、入院していただく必要はありません。ただし、見つかったポリープの数が多い場合や、かなり大きくなっている場合は、提携する高度医療機関をご紹介し、できるだけ早めに処置が受けられるようにしております。
当院では、大腸カメラと同日に胃カメラの検査も受けることができるようにしております。忙しくてなかなかスケジュールが取れない、前日の食事制限が面倒といった方はぜひご検討ください。
内視鏡検査で使用する医療機器については、日本消化器内視鏡学会のガイドラインによって厳しく洗浄・消毒の方法が規定されています。当院ではこのガイドラインを厳格に守り、患者様一人ひとりに徹底した洗浄・消毒を行った機器を使用しております。また鉗子などの器具については、可能な限りディスポーザブルなものを使用しており、使い捨て不可能なものは高温殺菌を行っております。